シングルマザーの保険は3つ考えればいい|年子2人を育てる私が、手取りが少なくてもたどり着いた入り方

毎月の保険料、いくら払っていますか?

離婚してシングルマザーになったとき、「保険はどうすればいいんだろう」という不安がありました。
夫婦二人のときに入っていた保険を見直す必要があるし、でも子どもを抱えてお金のことを調べる余裕もない。

しかも「シングルマザーは保険をしっかりかけないと」と言われるほど、どれに入ったらいいかわからなくなって、結局何もできないまま時間だけが過ぎていく。
そんな経験、ありませんか?

私は年子の男の子2人を育てています。
年子だと、入学や進学のお金がほぼ毎年、続けてやってきます。だからこそ、保険に毎月いくら払うかは、私にとって本当に大きな問題でした。

この記事では、手取りが少ない中で私がたどり着いた「考えておきたい保険3つ」と「入らなくていい保険」を、正直にお伝えします。

目次

まず知っておきたい「公的な保障」という味方

民間の保険の話をする前に、知っておいてほしいことがあります。
日本には、シングルマザーと子どもを支える公的な制度がいくつかあります。

これを知らないまま民間の保険を決めると、必要以上に高い保険料を払うことになりがちです。
まずここから整理しましょう。

遺族年金

あなたに万が一のことがあったとき、子どもが受け取れる年金です。
対象になるのは、18歳になった年度の3月31日までの子ども(障害がある場合は20歳未満)です。

たとえば国民年金の「遺族基礎年金」は、子ども2人が受け取る場合、2026年4月分からの額で年1,091,100円(月にすると約9万円)です。
会社の厚生年金に入っていれば、「遺族厚生年金」も上乗せされます。

ただし、シングルマザーには大事な注意点があります。
日本年金機構の説明では、子どもに「生計を同じくする父または母」がいる間は、子どもに遺族基礎年金は支給されません。

つまり、あなたに万が一のことがあって、子どもが元夫と一緒に暮らすことになった場合、遺族基礎年金は止まる可能性があります。
おじいちゃん・おばあちゃんが引き取る場合とは、受け取れる額が大きく変わるのです。
(このルールは見直しが予定されています。最新の内容は、日本年金機構や年金事務所で確認してください)

「もしものとき、子どもは誰と暮らすことになるか」を一度考えておくと、民間の保険でどのくらい備えればいいかが見えてきます。

高額療養費制度

病院の窓口で払う医療費には、1か月の上限があります。
上限をこえた分は、あとから戻ってきます。

協会けんぽの場合、2026年8月からの上限は、たとえば次のとおりです(70歳未満)。

  • 標準報酬月額26万円以下の人:月61,500円
  • 標準報酬月額28万〜50万円の人:月85,800円+(医療費−286,000円)×1%

入院中の食事代や差額ベッド代は対象外ですが、「入院したら何十万円も払う」ということにはなりにくい仕組みです。

ひとり親家庭の医療費助成

多くの自治体に、ひとり親家庭の親と子どもの医療費を、無料または少ない負担にしてくれる制度があります。
所得制限や内容は自治体によって違うので、お住まいの市区町村で確認してください。

傷病手当金(会社の健康保険に入っている場合)

会社の健康保険(協会けんぽなど)に入っている人は、病気やけがで仕事を休んで給料が出ないとき、「傷病手当金」を受け取れることがあります。
1日あたりの額は、ふだんの給料(標準報酬月額)をもとにした日額の3分の2で、同じ病気やけがについて、支給が始まってから通算1年6か月まで受け取れます。

国民健康保険には、基本的にこの仕組みがありません。
自分がどちらの保険に入っているかで、医療保険の必要性が変わります。

児童扶養手当

収入に応じて支給される、ひとり親家庭のための手当です。
くわしくは児童扶養手当の記事で書いています。

まず公的な制度で何がカバーされているかを知ったうえで、「それでも足りない部分」を民間の保険で補う。
この順番で考えると、保険料を払いすぎずにすみます。

それでも民間の保険を考えたい理由

「公的な制度があるなら、保険はいらないんじゃ?」と思う人もいるかもしれません。
でも、公的な制度だけでは足りない部分もあります。

自分に万が一のことがあったとき

遺族年金が出ても、毎月の生活費をすべてまかなえる額ではありません。
さらに、上で書いたように、子どもが元夫と暮らすことになると、遺族基礎年金は止まる可能性があります。

長く仕事を休むことになったとき

医療費そのものは、高額療養費や医療費助成でかなり抑えられます。
でも、休んでいるあいだの収入は止まります。家計を支えているのが私1人なので、病気で休めば手取りはガクッと減ります。

子どもの教育費

大学の費用は、公的な支援だけでは足りないことが多いです。
国立大学の場合、入学金282,000円と1年分の授業料535,800円で、入学する年だけで約82万円かかります(文部科学省が定める標準額)。
年子だと、この出費が2年続けてやってきます。

シングルマザーが考えておきたい保険はこの3つ

ここからが本題です。手取りが少ないシングルマザーが考えておきたいものは、しぼると3つです。

① 収入保障保険(万が一のときの生活費)

「死亡保険」というと、一度にまとまったお金が出るイメージがありますよね。
シングルマザーに合いやすいのは、毎月一定額を受け取れる「収入保障保険」です。

一度に大きなお金を受け取るより、毎月の生活費として入ってくる形のほうが、子どもが大きくなるまで続けて支えやすいからです。
掛け捨てで、子どもが小さいうちほど受け取る総額が大きく、子どもが大きくなるにつれて減っていく仕組みなので、保険料も比較的おさえやすい保険です。

私自身は、収入保障保険にまだ入っていません。
正直に書くと、どれにするか迷っているのと、今の家計に保険料をのせる余裕がないからです。
同じように迷っている人は、まず下の「受取人と管理する人」のことから考えてみてください。

考えておきたいのが、保険金の受取人と、そのお金を誰が管理するかです。
子どもが未成年のうちは、受け取ったお金を誰が管理するかで、子どものために使われるかどうかが変わることがあります。
元夫との関係が気になる場合は、加入するときに保険会社や専門家に相談しておくと安心です。

② 医療保険(入院・手術への備え)

医療費の自己負担は、高額療養費や医療費助成で抑えられます。
それでも、入院中の食事代や差額ベッド代、休んでいる間の収入の減少は残ります。
自分が倒れたら収入が止まる。そこを少しだけ補うのが医療保険です。

私は、婦人科系の病気に手厚い、掛け捨ての医療保険に月3,000円ほどで入っています。

入ったのは20代前半です。そのころは、がんのことはまだ想像できませんでした。
それよりも生理痛がとてもひどく、子宮内膜症などの婦人科系の病気が心配でした。
出産のときのトラブルにも対応してくれる内容だったので、婦人科系の特約はあってもいいと思って選びました。

民間の保険はあくまでも「安心にお金をかける」ということです。
心配だからとたくさんの保険に入ったり、高い掛け金を掛ける必要はないと思います。

特にシングルマザーの経済的不安につけ込んで、保険を勧めてくる怖い人もいます。
自分にはどんな保障が必要か、しっかりと把握しておきましょう。

③ 教育費の準備(学資保険、またはNISAなど)

3つ目は保険そのものではなく、「教育費をどう準備するか」です。
方法は大きく2つあります。

  • 学資保険:毎月決まった額を積み立てて、決まった時期に受け取れる。途中で使ってしまいにくいのが強み
  • NISA(つみたて投資枠):2024年から始まった新しいNISA。増える可能性があるかわりに、元本が減ることもある

どちらがいいかは、家計の余裕や、いつ必要になるかで変わります。
年子の場合は、2人分の入学がほぼ同じ時期に重なるので、「2人分を合わせていつまでにいくら必要か」で考えるのがおすすめです。

方法としてあげていますが、学資保険がをおすすめしているわけではありません。
子どもの進学までの期間に合わせて、中長期なら貯金と投資との組み合わせ。
短期間で入学金が必要なら、貯金で準備するなど、今の子どもと自分の状況に合わせて取り組みましょう。

大学の授業料や入学金は、世帯の所得によって減免や給付型奨学金を受けられる制度(高等教育の修学支援新制度)もあります。
「大学は無理かも」と思う前に、一度調べてみてください。

逆に、入らなくていい保険

保険の営業で「これも必要ですよ」と言われがちですが、手取りが少ないシングルマザーが、無理に入らなくていい保険もあります。

貯蓄型の終身保険

保険料が高く、家計を圧迫しやすい保険です。
貯蓄は別に積み立てて、保険は掛け捨てで必要な保障だけにしぼるほうが、毎月の支払いを抑えられます。

単独のがん保険

医療保険に「がん特約」をつけることで、対応できることが多いです。
別に入ると保険料が増えるので、まずは今の医療保険の特約を確認してみてください。

保険料をおさえるコツ

掛け捨てにする

死亡・医療の保障は掛け捨てにして、貯蓄は別にする。
これだけで、毎月の保険料はかなり変わります。

保障額を必要な分にしぼる

「万が一のとき○千万円」は安心に見えますが、公的な制度や、子どもの年齢も考えると、そこまで大きな保障がいらない場合もあります。
遺族年金がいくら出るかを先に知っておくと、必要な額が決めやすくなります。

考えているなら、早めに

保険料は、年齢が上がるほど高くなります。
また、病気をしたあとだと、入れる保険が限られることもあります。
「いつか見直そう」と思っているなら、元気なうちに動くほうが選べる保険が多くなります。

保険の相談をするなら、こう使うと損しない

「結局どの保険がいいの?」と迷うこともありますよね。
私も、ずいぶん前に無料のFP(ファイナンシャルプランナー)相談を使ったことがあります。
正直に言うと、そのときは保険をすすめられるばかりで、身になる話はほとんどありませんでした。

無料の保険相談は、多くの場合、保険会社からの手数料で運営されています。
相談そのものは無料でも、「保険に入ってもらうこと」がゴールになっている場合があるのです。

だから、もし相談するなら、次のことを先にやっておくのがおすすめです。

  1. 遺族年金がいくら出るか、年金事務所で確認しておく
  2. 自分の健康保険に傷病手当金があるか確認しておく
  3. 今入っている保険の保険証券と、毎月払える上限額を決めておく

自分の「足りない部分」がわかった状態で相談すれば、すすめられるままに入ることは避けやすくなります。
すすめられた保険は、その場で決めずに一度持ち帰って大丈夫です。

手取りが少なくても、保険は整えられる

保険は、「不安だから全部入る」ものではありません。
公的な制度でカバーされる部分を知ったうえで、足りない部分だけを補えば十分です。

年子2人を育てながら、全部を完璧にそろえるのは無理だと、私自身がよくわかっています。
まずは、遺族年金がいくら出るか、自分の健康保険に何があるか。そこを知るだけでも、保険への不安は少し小さくなります。

お金の全体像を整理したいときは、シングルマザーが最初に把握すべきお金の全体像も読んでみてください。

参考文献

※この記事は、保険を考えるための一般的な情報です。特定の保険商品をすすめるものではありません。制度の内容や金額は2026年10月時点のもので、変わることがあります。個別の状況は、年金事務所・加入している健康保険・保険会社などに確認してください。

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この記事を書いた人

小学生の子供を2人育てるシングルマザー。
後悔した離婚、支払われない養育費、子供の病気で思ったよりも仕事ができない・・・
そんな毎日に何度も涙しました。
同じ悩みを抱えるママやシングルマザーの足元を照らしていきたいです。

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